さて、どこをいじっても始動する気配のない草刈7号ですが、思い出してみれば、昨年の秋にこれを持ち帰った時、年式の割にはとても使用感の無い個体で、異常に綺麗でした。
長年に渡ってず~っと使用されたことのない草刈機って・・・
つまり、誰がどれだけいじってもエンジンが掛からなかった、とても困ったヤツだったということです。
それで、ワタクシ、全面的にエンジンを分解して、すべての部品を交換しました。
クランクシャフト、ピストン、シリンダー、キャブレター、リードバルブ、イグニッションコイル、マフラー・・・・
残ったのはクランクケースと脚のみだと思っていましたが、もう一個だけ、7号に最初から付いてた部品が残っていました。
ファンプーリーです。
ロビンのファンプーリーは磁石が内蔵されていて、点火の起電力を生成する機能があります。これは1体の部品として整形されていますのでこれが壊れることは無いと思いこんでいました。
ワタクシ、もうあとがありません。
これを実績のある、5号に最初についていた34ccのエンジンから剥ぎ取って交換してみましょう。
しかし、症状は変わらず。
何十回リコイルを引いても、一瞬も掛かりません。キャブの孔に直接パーツクリーナーを吹き込んでやっても一緒。
・・・・シリンダー・ピストンを実績のあるφ44のに交換しましょう。
黒くコゲたピストンヘッドが信頼の証。
ついでにイグニッションコイルを
実績の高い赤いやつに交換しました。
・・・・結果、
キャブの孔にCRC556を吹き込んでリコイルしたら、
一瞬だけブルンとかかりますが、スグに止まります。
うちにこの7号機が来てから、はじめての始動です。大きな一歩と言えるでしょう。
こうなったら対応は速いです。去年までのワタシと今のワタシでは違います。
謎の中国人バイヤーのおかげで、部品の在庫が沢山ありますので。
キャブレターコレクションの中から、とても程度の良いキャブと交換します。多分ヤフオクNB411用の。
したら、やっとエンジンが始動!!
でも1分もしないうちに「コ-」という異音と共にスロットルを開けても回転が重くなり、ついにエンスト。
すわ「焼き付いたか」と思い、
シリンダーを開けて見たがピストン・シリンダーに傷は見られず一安心ですが、
クランクの回りが重い・・・
・・・・ファンプーリーとイグニッションコイルが接触していました。
イグニッションコイルを黒いやつと交換して、
始動成功!!
しばらく草刈りしてみましたが、何の問題もなし。
やっとスタート地点に立てました。
わたし、このエンジンを組み立てる時、始動したことも無いエンジンに対して、
調子に乗ってクランク、ピストン・シリンダーにキャブまで一度に交換して、慎重さが足りませんでした。
まず、ベースエンジンを健康体にしてから、部品を一個ずつ取り替えないと、何がよくて何が悪いのか判断が出来ません。
・・・とはいえ、片端から部品を一個ずつ取り替えては実験することが技術の進歩と言えるでしょうか・・。
自動車ディーラーや農機屋の整備工員のことをチェンジニア等と言って笑ってる場合ではありませんね・・・
しかし、今回、半年も試行錯誤した結果
始動出来たのでそこは考えないことにしましょう。
ともあれ、やっといまから本当のカスタムの開始です。
まず、キャブをWYK-149(?)タイプのコピー品の縦キャブと交換しました。
インマニはパルス穴開きタイプの。
インシュレーターはアルミ削り出しのカスタム品(チョーク付)。
エアクリーナーはセットで買った赤いやつ。
タンクはスペシャルエンジンのために手作り改造したやつ。・・まだ、漏れ試験してませんが。
でも無事に始動成功して、草刈もつつがなく出来ました。
感触としては、スロットルの僅かな操作に反応するエンジンの吹け上がりが、もう少しぐらい鈍くなるかと思っていましたが、そんなでもありません。
TLE48の悪いイメージで縦キャブはレスポンスが悪いと思っていましたが、いい方に裏切られました。
そして、高回転方面は、まだ本格的に試してはいませんが感触としてはとてもいいです。
キャブの径がφ13からφ15に大きくなったので単純に吸気が多くなった感じです。
これで、大汗かいて草刈した後に片付ける時、いちいち燃料を抜いてやるひと手間が省けます。これは大きい違いですね。
次は、燃料を入れっぱなしにして放置し、燃料タンクの漏れがないかチェックする必要があります。
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