2017年4月6日

草刈の昔と今。 道具の進化と人間の退化。

草刈りに限らず、新しい技術による新製品を使い慣れたら
使う側の人間の能力のほうが退化していきます。


刈払機の刃が2~4枚刃や巴8枚刃からチップソーに
製品としては進化しました。

草刈機で使用する時、昔の2~4枚や巴8枚刃は、取扱が難しく、
安全性の確保に非常に注意が必要で、
再研磨も煩わしいものでした。

チップソーは使い捨てで、比較的イージーに使えますが、
使う人間の方は明らかに退化しているように思います。

まー、草刈機を使用できる人の裾野を広げることができたのは
チップソーの功績だと思いますが。


極端な話ですが、
大昔なら刈り払いは大ガマでやっていたはずです。

それでも今と同じ面積の農地を維持できていたわけですから、
不便なはずの昔のやり方が完全否定されるものでは無いと思います。

昔の農民は、新しい事態に遭遇したとき、
技能を高めることで対応していたように思います。

かまの研ぎは作業者自身で行うのが普通でした。

実際にはそんな人はいなかったでしょうけども、
よく切れないカマで一日草刈して、

能率があがらず、人より長い時間仕事をして、
家に帰って疲れたーとか言っても
ほとんど自分のせいです。

よく切れるかまの研ぎ方を知っている人からみれば、
あのくらい楽に半日ですむよ、とか思ったでしょう。


大ガマ自体も、
むらの鍛冶屋が作業者の体格を考慮してオーダーメイドで作っていました。
今はそんなに贅沢なことはできません。

ただ、草刈り作業は、家族総出でやっていたはずです。

21世紀の農作業も おしきせ、マニュアルどおりにやるんじゃなく、
工夫を絶やさず、技能の向上に務める必要があると思います。


さて、ワタクシはたったひとりの作業。


週1回半日程度でなんとか続けていこうと思いますが、

現代社会に生きる兼業農家には時間がなさすぎです。
よく考えて、目一杯効率をあげて作業を進めたいです。

昔と違っていいのは、
試行錯誤でうまくいかなくても、家族を飢えさせる心配がないところです。

おかげさまで、命がけでやらなくて済みますが・・・

自動車の自動変速機についても同じことがいえますが、
その話はまた今度します。




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4 件のコメント:

  1. 楽しんで読ませていただいています。で、刈払機以外で何故反応したかと言えば、小生今でも造林鎌(=大鎌=長柄鎌)を刈払機と併用して使っているからです。

    ジャンクの刈払機を売っているところには、だいたい錆びた造林鎌が置いてあります。状態が良いもので、1丁く1000円。状態が悪いと、100円です。

    安いし、朽ちさせるのはかわいそうだし、切れ味も見て(体感して)みたいので、買って研いでということを繰り返していたら、いつの間にか10丁以上です。

    当地の野鍛冶さんもずいぶん少なくなりましたが、錆錆の造林鎌を研いでいくと、野鍛冶さんの名前の刻印が出てきます。本物の割り込み鎌です。造林鎌は大きく3種の形(片刃、両刃の区別をするともう少し増えます)があります。当地で優勢の形の造林鎌は、当地の植生に合っているので、使いやすいです。

    でも使う人が極端に少なくなって、リサイクル屋でも雨ざらしです。そういう状態なので100円ということになるのです。

    小生は、草刈り、藪払いの時は造林鎌も3種類をいつも車に積んでいきます。刈払機では無理なような灌木優勢のところは、造林鎌で「ばさばさ」切ります。法面の篠竹も造林鎌で刈ります。使ってみると、切れやバランスに差があって、面白いです。

    他にも、鎌、鉈等悲しくなるくらい多くジャンク籠に入れられています。いくつかは救出しましたが、救出しきれません。

    大昔、高校のころ夏休みに祖父と鎌で草刈競争をしたことがありました。当時祖父は70歳半ばでしたが、速さ、見た目、持続性、何をとっても全く勝負になりませんでした。

    小生もそのころの祖父と同じ年齢になりましたが、今同じ土俵でやっても敵わないと、書きながら感じています。刃物研ぎは、そこまでできるかと少しは褒めてもらえるかもしれません。

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    1. おー、あのデカイ鎌ですな。
      ワタシも持ってはいますが使ってないです(スンマセン)うちは放置しすぎて竹が生えてるのでさすがに刃がたちません(>_<)
      草地の傾斜の激しいところはこれしかないかも知れませんね。適材適所で楽にやりたいものです。

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  2. 今日は片道170km=往復340km、田舎に行って、刈払いでした。1000円のBIGMのBCS32Aでチップソーとナイロンを付け替えながら3時間作業しました。

    ギアケースが熱くなり、絡まった草から湯気が出ていました。でも、ナイロンでシダ類の繁茂しているよころを粉砕するのは気持ち良いです。

    造林鎌は、法面の篠竹刈りに活躍でした。これでお正月様も気分よく来てくれるでしょう。

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    1. お疲れさまです。この時期はパリパリに枯れた草は刈りやすいですが、半生の猫じゃらしとかが激しく巻き付いてイライラさせられますね(笑)
      あんまりBIGMを酷使するとアッサリ逝かれますので、長時間の作業はしっかりした機械でする方が良いですが、壊れてもジャンクは山ほどあるので使い捨てるのも良いですか。
      うちは放棄地とか山すそはまだこれからです。機械や道具の準備は万端ですが、何とかやる気を出して頑張りましょう。

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