アルミの溶接はやったことがありません。
TIG溶接機とか、アルゴンガスとか、200V、3相電源が必要で、シロウトにはとてもハードルが高い。
そんなのに使う金があれば、もっと他に違うことがいっぱいできますよ。
それで、お手軽にハンダ付けに挑戦しました。
アルミは加熱していくと色が変わる前にいきなり溶け出すので
ハンダを溶かし込むタイミングが難しそうですが、やってみないと解りません。
真ん中のは、1.5㎜のステンワイヤーを棒ではさんだ自作のワイヤブラシ。一番下は炭を熾すとき使うブタントーチです。
いつものように練習とか無しでいきなりぶっつけ本番です。
まず、100均のリューターにダイアモンド砥石をつけて、開先を切りましょう。
ケースが少し曲がってしまってるので、折らないように慎重に戻しました。
作業中に形状が変化しないように、針金で仮止め。
クランクシールは抜いておきます。
裏山でカワラを拾ってきてその上にケースを置きます。
カワラは焼き物なので耐熱性は抜群です。と思います。
ブタントーチで、割れたケースを慎重に炙りますが、先端を炙るといきなり溶けそうなのでクラックの根本から。
炎がデカいので患部を集中的にあぶることができませんので気を使います。
途中、ベアリングが自重でポトッと外れました。
ハンダのかけらを置いておいて、溶け初めの温度を推定します。
溶け始めたら、温度を推定しながら火を横に向けたりまた炙ったりしながら、
ハンダ棒をこすりつけます。フラックスは不要とのこと。
適温になったら、ハンダが溶けて、里芋の葉っぱの上の水滴のようにケースに乗っています。
トーチで炙りながら温度をキープし、小さなステンレスのワイヤブラシでハンダプールの底をこすりつけて
本体の酸化皮膜を破壊するイメージで塗り広げて密着させ、余分なハンダを吸い取り線で撤去したりして形状を整えました。
使用したハンダは、1本の長さ45cmの内、4cmくらい、20円分。
これはいいものを見つけました!
作業のポイントは、
まず、十分かつ最適な温度。取説によると、母材の融点よりも280℃くらい低い温度で作業出来るので、あぶり方を工夫すれば、トロケてダメにすることはないと思います。
次に、必ずワイヤブラシでハンダプールの底をこすって酸化皮膜を破壊し、密着させること。ハンダ自身にフラックスの効果があるみたいで、一度アルミ面に伸びたら、くっついて戻せませんよ。
今回のように小さい部分を付けたい時は、とても小さいワイヤブラシが要りますが、売ってないので自作しました。
美しい仕上がりのために、ハンダは多すぎず、少なすぎないこと。必要以上に塗り広げないこと。
接続させる部分は事前に開先をとっておく方がいい。
大物を付けるにはブタントーチではパワー不足なのは明らかで、
もっと小さくて集中する炎(酸素アセチレン等)が欲しくなりました・・・
・・・失敗も記録します。
表側の写真を見てて気付いたのですが、、入隅の上部分の付着不足です。明らかにハンダが母材からういています。
クラックの根元部分には、全くハンダがまわっていないのも確認できます。
肉眼(老眼)では全くわかりませんでした。
不具合は、熱いうちに直さないといけません。もうちょっと慎重な作業が必要です。
一度冷めてしまってから不具合が見つかっても、もう一度加熱し直そうかという気にちょっとなりませんので、今回はこのまま行きます。
裏側。
クラックにハンダが染み込まないことが途中でわかったので、予定になかったので何も準備してなかったのですが、こちらにも盛りました。
ワイヤブラシでこすったらアルミ面に流れてくっつきましたので
フィレット状に成型して付けておきました。
こちらにも開先を切っておくべきでした。
途中で針金が緩んで
ケースが歪みました。写真だと大げさに狂ってるように見えますが、ほんの0.5㎜くらいです。
でも、このままだと、コイルがうまく付けられません。
サンダーで削って
ツラを合わせました。
失敗も多数ありますが、全体的には良くくっついています。
これでエンジンを組み立ててみて、
どれくらいの耐久力があるのか、早く試してみたいです。
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